気になる費用対効果は?
WEB-IDと類似のサービス・仕組みとしてすぐにイメージされるのが、会社の法人登記の仕組みです。要するに法人の登記簿謄本(=「履歴事項全部証明書」※1)です。
『国のシステムと比較するのはどうか?』との声もあるかもしれませんが、法人には登記する義務がありますので会社を設立する際には必ず『登記』を行っております。ただ個人事業者には法人のような登記義務がありません。その為、存在(所在地)を確認並びに証明する仕組み自体ないのが実情なのです。
WEB-IDはインターネット取引きが活発化したことで起きてきた取引上の問題を解決すると共に『なりすまし行為』等を抑止する目的で生まれてきたインターネット上の登記行為的な仕組みです。他に比較対象がないため、法人登記システムとの比較を行ってみます。
※1履歴事項証明書とは?
登記簿に記録されている事項のうち、現在効力を有する事項及びおおむね3年前から請求日までの現在効力を有しない事項の全部を記載したもの(つまり辞任した役員の氏名等も記載されています)。一般的に登記簿謄本と呼ばれています。
1.法人登記費用とWEB-ID取得費用の比較
※登録免許税は資本金の1000分の7必要です。但し15万円に満たない場合は15万円となります。
※行政書士手数料については平均的な手数料を参考数値として掲載してあります。
2.閲覧費用の比較
登記簿謄本 |
登記簿の取得で1社あたり600円/通
(登記簿の閲覧のみの場合、500円で閲覧可能な場合あり。)
|
---|---|
WEB-ID |
1回あたり220円(税込)
|
3.閲覧場所/時間の比較
登記簿謄本 |
法人が登記されている管轄の法務局で、法務局の営業時間内のみ
|
---|---|
WEB-ID |
インターネット上(WEB-IDサイト内)で、24時間365日
|
コメント:
法務局の場合、法人が登記されている法務局まで出向く必要がありますので、地理的な障壁が発生してしまいます。北海道の会社の登記簿を、沖縄県の方がわざわざ出向くのは難しいですよね!(厳密には、平成17年3月22日より開始された法務省オンライン申請システムを利用すればインターネットから申請ができますが、事前に電子証明書を取得する等の手続きが必要であり、少し敷居が高くなっています。)
4.対象
登記簿謄本 |
法人のみ
|
---|---|
WEB-ID |
法人および個人
|
コメント:
法人の場合、既に法務局には登録されていますので、WEB-IDを併用することで、信頼性アップに繋げて頂くことができます。要するに新規の取引先に対し、登記簿謄本より簡易的な『WEB-ID』閲覧による自社の存在確認をお願いすることができます。
個人の場合、自らが法務局への登記(登録)はできませんし、相手方の所在確認(及び本人確認)をしたい場合にも役所で第三者の住民票を取得することは困難です。(※取得するにはかなりの制約事項が発生します。)